BMS Agency

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最近(2020年)のBMS界を気ままに追っかけます

#BOFXVI チーム考察 (20) [Glitchhopを聴け]

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[Glitchhopを聴け]

cap:N-Driver

 

N-Driver(BMS)、Drumatic Sequencer(BMS)、HOUJIROU(BMS)、翡翠(Jade) (作曲)、Hyoutan(BGABGI)

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三度の飯よりグロウルベース。今年の戦に向けて、重厚なグリッチホップマニアたちが集結しました。

そんな彼らが届けるチーム名は「Glitchhopを聴いてください」ではありません。Glitchhopを聴け、です。

今日はそんなベースミュージック愛好団体、Glitchhopを聴けチームについて紹介します。

 

 

 

◆ Glitch Hopとは?

2020年10月29日現在、Googleで「Glitch Hop とは」と検索すると、Drumatic Sequencerさんの解説記事が上から2番目に表示されます。

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1000yensatsuxu.blog.fc2.com

ということで、「Glitch Hopってどんなジャンル?」と思った方は上の記事を参考にしてください。

 

それでは、以下よりチームメンバーの分析を行います。

 

 

◆ メンバー分析

(1)N-Driver

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N-Driver(ねじドライバー)さんは、2019年のBOFXVでBMSデビューを迎えた新人作家です。今のところBMS制作数は通算2作と、まだまだ駆け出しの真っただ中。

しかし、実はN-Driverさん音ゲーMAD作家ねじドライバーとしてかなり有名な方であり、ニコニコ動画で10万再生以上の音MAD動画を量産しております。

dic.nicovideo.jp

また、2012年にはSDVXにて「Ignited Night burst」公募合格などの実績があります。まだ音ゲー公募が始まったばかりの時代であったため、肩を並べる作家陣はかめりあさん・IDEARHYTHM(旧名義: Hate)さんなどなど強烈の一言。

 

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こういった活動の積み重ねがあったため、今年の無名戦17に参加表明した際には「無名詐欺」と言われるほどの有名作家ぶりを発揮しました。

しかし、そんなN-Driverさんを以てしても、初BMSイベントのBOFXVでは300位台とやや厳しめの結果となりました。今年は無名戦でBMS経験を積んだため、BOFXVIでは大々的なリベンジを果たすことに燃えております。

 

(2)Drumatic Sequencer

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(予想レートは無名戦16のError Sectorを参考に)

Drumatic Sequencerさんも2019年デビューであり、通算BMS制作数はまだ1つ新人組です。
ただその1作が非常に強烈で、無名戦16Error Sectorはその破格のクオリティから「今年の無名戦はヤバい」と話題の的になりました。

↑無名戦16 "Error Sector"  2 / 37位

2019年デビューと言えども、2014年頃から既にBMS界を認知していたDrumatic Sequencerさん。そのBMS譜面はINFINITASIIDXを研究して制作しているということで、経験が浅めの作家とは言いつつも抜群の信頼が寄せられること間違いなしです。

BMS以外ではDiverse System works.8公募合格Glitch Hopのサンプルパック販売などの活動が見られるため、BMS作家としての経験以上にやり手だということが確認できます。

今回はBOFとなりますが、その破壊力でどこまでBOFXVIをグリッチしていくか注目です。

 

(3)HOUJIROU

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HOUJIROUさんは2005年b.i.n.でデビューを果たした、チーム内きってのBMS古参組です。かつての無名戦6ビジネスクラス(今で言うA-1 ClimaXみたいな階級)で、「舞姫 ~buki~」にて優勝経験を持つ無名戦王者。和風で疾走感あふれるトラックのほかに、今回のチームテーマのようにベースミュージックも制作しております。
そして特筆すべきは、BOFシリーズの連続参加チームで有名な「Maple brit'S」の一員であることです。

booth.pmMaple brit'Sとは、yassuさん・Ym1024さん・HOUJIROUさんの3名からなる名門ユニットであり、BMS担当の3名が全く変わることなくBOF2005~BOFU2016まで11回連続参加を遂げたという一大記録を持っています。今のところ、チーム単位でこの最長参加記録は誰にも破られておりません。

f:id:bms_agency:20201030003445p:plain↑BOF2005 "Maple Brit's" チームスコア25 / 43位

f:id:bms_agency:20201030003455p:plain↑BOFU2016 "Maple brit'S" チームスコア27 / 152位
↑BOFU2016 "飛天 ~hiten~" HOUJIROU
そんな筋金入りのBOF常連だったHOUJIROUさんでしたが、2年の休戦をはさみ今年は3年ぶりBOF参戦となりました。その熟練の技にはひれ伏す他ありません。

BOFシリーズ過去最高はG2R2014 "L'orage" 中央値28 / 281位

 

(4)翡翠(Jade)

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(予想レートはメンバー全員の平均値)

翡翠(Jade)さんは、BMSイベント初参戦の完全新人です。EDMを中心に制作しているトラックメイカーであり、最近では出前さん主宰の公募コンピ"cut-e≪キュット≫"にて「/l/o/v/e/m/e/」が収録されていることが確認できました。

↑[2020秋M3] 「cut-e」Trailer Movie - 1:22からJadeさんの楽曲
こちらの公募ではSe-U-RaさんやN-Driverさん、Qayoさんなどの強豪作家が並んでいるので、BOF初参戦ながら期待の羨望が向けられます。

なお、今回は作曲担当のみであり、BMS化は行いません(チーム宣言曲数は3曲

 

 

(5)サポートメンバー

サポートメンバーはBGABGI担当のHyoutanさん。

Hyoutanさんは、ちょっと風変わりで面白い実写BGAを作らせたら右に出るものはいない、独創的な動画師です。元々は2009年頃に江頭2:50の音MAD動画を制作している方でしたが、2010年のFIVE VS SEVENにてBGA作家としてデビューを迎えました。
過去にはBOF2010のKaiden AuraWAYLAIDなどの大御所BGAも担当しており、かなりの実力派動画師であることが確認できます。

↑BOF2010 "Kaiden Aura" 7 / 278位

近年のBOFシリーズでは、TRIALさんのBGAあたりが有名な作品かと思われます。

↑BOFXV "Chaos MoEmot!on 47 / 361位

 

 

◆ 順位予想

最後に順位予想です。

(予想)(52.0+67.5+55.3+58.3)/4 = 58.3

(MAX)(57.9+67.5+58.5+58.3)/4 = 61.2

(MIN)(46.1+50.0+52.2+50.0)/4 = 49.4

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今年のベースミュージックチームの最有力候補ということで、その予想順位もTOP10周辺となりました。BMS制作経験の全くない翡翠(Jade)さんがいるため、やや未知数ではありますが・・・

 

Glitchhopを聴けチームは、グリッチホップというチームの共通ジャンルを掲げているため、それらを3曲揃えられればチームとして中々のインパクになるのではないかと思います。そしてベースミュージックが好きな層には、チーム単位で支持されること間違いなしです。
もちろん作家陣も実力派なので、かなり期待できるでしょう。特にGlitch Hopのサンプルパックを作るようなジャンル特化作家であり、Glitch Hopと検索すれば検索候補に名前が上がってくるDrumatic Sequencerさんが在籍しているのが非常に心強いです。他にもBMS外なら有名人のN-Driverさんや、BOFシリーズベテランのHOUJIROUさんと強力し合えば、各々の相乗効果で総合的にBOFでも強いチームとして君臨できるのではないか・・・と注目しております。

 

気になる点は、やはりBMS作家としての新人の比率が高いことです。HOUJIROUさん以外はBOFで有名な作家とは言えず、他チームの圧倒的なネームバリューに打ち負かされてしまう恐れがあります。そのため、BMS実績の足りなさをどうカバーしていくか、戦略を練ることが重要でしょう。そして新人と言えども、譜面力・楽曲力は現地点でも抜群に高いN-DriverさんやDrumatic Sequencerさん・・・プレイさえしてもらえれば評価は相当高くなると思うので、チーム全体のアピールが最重要ポイントかと思います。命令形のチーム名はとても目を引きますが、バナー・エンブレムが用意できなかったのはアピール面でかなり痛手です。また、ビジュアル面もHyoutanさんのみであり、既に「BGI」担当と書いてあり一枚絵が確定しているのがやや残念です。まだまだ作品の全貌がわからないため、挽回できるような大きな一手が投入されることが望まれます。

 

・・・とはいっても、コンポーザーとしてはかなり強力な布陣なので、今年のBOFで新曲が聴けるのがとても楽しみです。未だ会場に誰も姿を現していないのが非常に心配ではありますが・・・無事、3つのグリッチホップを拝めますように。

 

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ゆったりビートに激しいベース。その重低音で今どきな若者を虜にする、グリッチホップチーム。

Glitchhopを聴け。そして、あわよくばインプレもしてください――そんな音ゲーベースミュージック部をよろしくお願いします。

 

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