#BOFXVI チーム考察 (18) [absurd crossbreed]
[absurd crossbreed]
BMSの祖国日本、そして昨年度BOFの頂点韓国・・・BMSと言えば、この2か国が中心に回っています。
そんな中、東アジアから第三のBMS勢力として中国がやって参りました。「世界で最も人口が多い国」と言われる中国は、今はまだBMS勢力の中心ではありませんが、決して侮れない存在です。
今回はそんな中国チームのエース筆頭、[absurd crossbreed]について紹介します。
◆ 過去の戦績
チーム名は違いますが、メンバーがほぼ同じチームとして昨年の[蔵]チームが挙げられます。偽名チームでしたがProjectGさんの検討もあり、チーム順位は35位と上位50%入りを達成しました。
今年は偽名を取っ払い、ProjectGさん・Zrisさんの布陣でBOFへ再挑戦となります。本名義を使える分、順位の上昇も狙えるでしょう。
それでは、以下よりメンバー分析です。
◆ メンバー分析
(1)ProjectG
ProjectGさんが初登場したのは、G2R2018のNameless(ボーカル担当)。そこから2019年の無名戦16で作家デビューを迎えるという、やや珍しい経歴をお持ちです。無名戦では本格的トランス・強力な自炊BGAを引っ提げ、初イベントながらAve7 / 37位と強い存在感を放ちました。
そして続くBOFXVでは、音ゲーJukeのMidnight Fluxが中央値35位という快挙を達成。幅広い作風を見せつけていきました。
そして何よりも、ProjectGさんの快挙は今年夏開催のWOLRD WARにあります。WORLD WAR登録作品のAliens are BAD!がAve 3 / 104位となり、表彰台入りを達成しました。しかも、歴然のレジェンドBMS強者「TJ.hangneilさん」と「Yamajetさん」に迫る大活躍ぶり。Aliens are BAD!はエイリアンがテーマ、そしてぬるぬる手書きBGAも相まって、イベント内でかなり強烈な印象を残していきました。
このようにProjectGさんは、もはや「新人」だからといってその存在が無視できないほど強力な作家だと言えるでしょう。続くBOFXVIでも、中国勢のエース作家として君臨が予感されます。
(2)Zris
Zrisさんは、恐らく中国作家の中で一番BMSイベント参加歴が長い方です。初登場はBOFU2016で、デビュー作品のYutuからその高い実力を発揮しておりました。
BOFシリーズでは、スコア部門では今のところ大ヒットを飛ばせておりませんが、中央値部門では毎年50位以下に入るという影の実力者として根を伸ばし続けております。今のところ、最高記録はG2R2018の"GREAT GREAT"(中央値25位)。
その実力に反して知名度面でやや苦戦気味のZrisさんですが、昨年のBOFXVではBGAを担当したBurnが7位というスマッシュヒットを達成し、とんでもない動画師として脚光を浴びました。その常軌を逸脱した動画センスには脱帽です。
そして今年2月に開催された東方音弾遊戯9でもBlack or White、Save the Waterの2つの高クオリティBMSを登録しているため、続くBOFXVIでも良好な結果を出せるのではないかと睨んでおります。
↑ 東方音弾遊戯9 "Black or White"
(3)サポートメンバー
サポートメンバーは以下の通りです。
unKn(ART)Scely(CH_ART)
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unKnさんは昨年のBOFXVでProjectGさんのThe SunderingのBGAを担当した方です。
3DCGの表現力が非常に幅広く、今年の3DBGA勢の中のダークホースとして君臨する予感。
ScelyさんはProjectGさんのANOTHER譜面以降を担当している差分師です。また、過去にはProjectGさんに限らず、NoKANYさんやDailyさんなどの中国のBMS作家の譜面サポートを行っている万全のサポートマンです。
また、BMS担当であるProjectGさん・Zrisさん自身もBGA制作に携わります。両者とも、過去のイベントで話題をかっさらっていった核弾頭系動画師なので要注意です。
Kung-Gu Empire・・・いや、何でもない・・・
◆ 順位予想
最後に順位予想です。
(予想)(61.7+55.5)/2 = 58.6
(MAX)(64.2+58.1)/2 = 61.2
(MIN)(58.8+51.8)/2 = 55.3
中国チームの最有力ということもあり、その予想順位はかなり高くTOP20以下となりました。しかし完全アウェーなチームなので、上位確実かと言うとやや不安があります。
absurd crossbreedチームは、今年出場する中国チームの最有力です。安定した実力を発揮し続けるProjectGさんと、中央値なら上位確定のZrisさん。今年も質の高い作品が遊べるのではないかと思います。
スコア部門はまだまだ知名度の壁が・・・といったところですが、ProjectGさんは今年のWORLD WARで存在感を示し、Zrisさんは徐々にBOFでも上位進出を達成している作家であるため、今年が急浮上の年になるというのも大いにあり得ます。海外チームだからと油断していると、absurd crossbreedチームに足元をすくわれる可能性大なので要注意です。そして譜面やBMS化で失敗する可能性もかなり低く、かなり期待のできるチームと言えるでしょう。
一方でこのチームの気になった点は、まずチームの作曲メンバー2人に対して提出楽曲宣言数が3曲なので、どういった編成にするかという点です。
また、Zrisさんが実力者であるにも関わらず埋もれているのは、G2R2018, BOFXVともにBGAが一枚絵だったのも影響がありそうです。果たしてArt担当を行う今年はどのような結果となるか、やや未知数気味ではあります(Burnのようにヒットを飛ばすか、東弾のように酷評されるかの二極で評価が読めない。)。
あとはやはり、コンポーザーとして万事なんでもこなすProjectGさん・Zrisさんの「強み・特色」となる部分がやや弱く、海外チームゆえにBMS内での知名度もあまり無いため、曲数が膨大なBOFで埋もれないためにはもう少しアピールポイントが欲しいところです(動画ならProjectGさん・Zrisさん共に手書きBGAが強みと言えるかも・・・)。
総合的に、実力はしっかり揃えている確かなチームなので、きっかけさえ掴めれば上位進出が狙えるでしょう。
中国BMSはまだまだ発展途上であり、現状ではまだまだ成長の途中段階かと思います。
しかしbilibiliなどの莫大な再生数の影響も後押しして、中国の影響力は今後無視できなくなるかもしれません。absurd crossbreedチームが、そのとてつもない一歩に関わる可能性も秘めているため、今後の動向は要チェックです。
日本・韓国以外でもBMSが流行ってほしいので応援しております。
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ついにBOFXVIの一斉公開日が決まったようです。
条件の達成を確認したため、一斉公開日は10/30に繰り上げとなります。 #event_bof https://t.co/riaZGjAxVz
— BOFXVI実行委員会 (@bms_of_fighters) October 27, 2020
公開日は、なんと明後日の10/30。早いですね。
ほぼ日課となっていた日刊チーム考察記事も、(25)で終了予定です。大半のチームが紹介できないまま終わるのは寂しいところですが…(参加者があまりに多すぎるので許して欲しいです)、またイベント開始以降に予想外の伸びを見せるチームが現れたら嬉しいです。それでは、残り1週間もよろしくお願いします。