BMS Agency

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最近(2020年)のBMS界を気ままに追っかけます

#BOFXVI チーム考察 (4) [pop gods]

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[pop gods]

cap:Ino(chronoize)

 

Ino(chronoize), O-SE, eicateve, mommyその他

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音楽の流行り廃りは激しいもので、流行の影響はBMSにまで及ぶことがあります。過去にはDubstep音ゲーコアなどの今どきで派手なサウンドで溢れ返りました。しかし残念ながら、ただ流行に乗っただけの音楽は時間とともに簡単に忘れ去られていきます。

 

pop godsは、そういった影響を一切受けずに独立不羈・独立不撓の精神を貫く職人集団です。彼らの音楽力が紡ぐBMS作品は、後世に伝えられていく「一級品」ばかりです。

 

今回はそんな、どこか雲の上の存在のような神秘的なチームであるpop godsについて語ります。

 

 

◆ 過去の戦績

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pop godsは昨年のBOFXVにも出場したチームです。

昨年はInoさんがTOP10入りを果たしたことにより、チーム戦ではポイント部門5位・中央値6位を達成。昨年のチーム部門4位(国内1位)ETIA.さん・Dachsさん・nmkさん率いる[Soul Unison]チームだったため、[Soul Unison]チームがいない今年は、pop godsは事実上の国内最有力チームとなっております。

強力なメンバーであるカラフル・サウンズ・ポートさんがお休みなのは痛いですが、今回代わりに加入したメンバーもまた、とても熱いです。

 

それでは、今年のメンバーについて分析していきます。

 

◆ メンバー分析

(1)Ino(chronoize)

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InoさんのBMS作家歴は、なんと17年前の2003年からスタート。まだBOFが開催されていない年の無名戦4でデビューを果たしました(dug名義)。2006年より現名義Inoへ変更し、BOF2012よりBOF皆勤賞となっております。

↑BOF2012参加作品"Pembroke Welsh Corgi"

その実力は言わずもがな。G2R2014では中央値5位を獲得し、BOFU2017では中央値1位を獲得した、実力では頂点のタイトルホルダーです。

↑BOFU2017 中央値優勝 "fly*high*five"

 

歴代の作品(00代含む)を見ても、作風はとにかく広くカワイイ・クール・アングラの何でもこなします。近年はサビがとにかくキャッチ―ボーカルポップを主軸に戦っている模様。

Inoさんはここ数年のBOFシリーズでは中央値TOP10常連でしたが、昨年は初となる総合点TOP10入りを達成。名実ともに現役最強となった今年は、個人部門優勝の本命作家の一人となりました。

 

(2)O-SE

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O-SEさんもまた、Inoさんと同様に00代初期から活動を始める古参組の一人です。

確認できた初参戦イベントは2003年の無名戦3(※当時は1年に2回無名戦がありました)

「カンジッコな電子音楽を作らせたら、右に出る者はいない」と自負するその特異的な作風は、聴く者を独自のワールドへと引きずりこみます。00年代は偏執的でダウナーな作品が多かったのですが、BOF2004中央値2位シェルターキッズ、BOF2006で5位スペクトラムなど未だ根強い人気を持つ作品を数々生み出しており、チーム内で最も”職人”の名がふさわしいと言えるでしょう。

そんな歴代エースの一角、O-SEさんですが現代でも活躍を続けており、G2R2014の太陽の死後中央値14位、G2R2018の下水鳴動して鼠一匹では総合・中央値ともに30位台(youtube再生数84万)と安定した成績を収め続けております。

今年も参戦ですが作風は変幻自在のため、どんなジャンルを引っ提げてくるのか全く読めません。果たして姿を現すのは、天使悪魔か・・・。

 

(3)eicateve

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eicateveさんは、2008年よりBe-Music Gardenで作家デビューを迎えた方です。

作風はエレクトロニカが中心で、アングラ性を前面に出した渋めのトラックが多め。

10年代はよりダーク・ノイズ寄りな作風になり、時には狂気・鬱気を感じさせる闇の作風を見せました。

↑ eicateveさんの過去作品リスト

心境の変化からか、2016~2017年辺りからややポップス寄りの作品が増えていき、G2R2018では暗さ輝きを調和させたR.I.P.2位を獲得。昨年は作風がポップ寄りだったため、今年はpop godsのチームの一員としてのポップミュージックを登録する・・・のでしょうか?

↑ BOFXV "Bluelily"

 

こちらもO-SEさんと同様に、底抜けに明るい楽曲で挑むか、絶望の淵のようなダークな楽曲で挑むのか読めないのが怖いところです。胸騒ぎがする気持ちを抑え、今年の動向に注目です。

 

 

(4)mommy

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チームメンバー4人目はmommyさん。実はTM〈K〉RM名義で2001年からBMS制作を行っている、チーム内最古参です。BOFは2008年に初参入ながらも13位 / 154位と、当時からその実力の高さは強く評価されておりました。

↑ BOF2008 "I'll forget you, you'll never forget me."

 

そんなmommyさんは中小イベントで無類の強さを誇っており、TOP3以内が指定席となっております(あまりに実績が多すぎるので省略させていただきますが、2014年だと戦國~甲午の乱~(今年のWORLD WARと同じ戦國シリーズ)アベレージ優勝TRIDENT -三拍子限定BMSイベント-でもアベレージ優勝)。その卓越した作曲力は業界内最強と言っても過言ではありません。

ここ数年のBOFでは安定した結果を出し続けていますが、それすらも「実力的に過小評価ではないか?」と思わせてしまうほどの底力を持っております。BOFシリーズでは、G2R2018にてBMSならではの表現を突き詰めた5192296858534827628530496329220096で中央値8位を達成。今年はTOP10入りを果たしたいところです(実力的には、個人部門優勝でも遜色ないとは思いますが)

 

 

(5)サポートメンバー

チーム紹介ページにはBMS担当の4名の名前しか載っておらず、サポートメンバーは不明です。BGA担当はもしかしたらいないかもしれませんし、昨年と同様に名前を載せていないだけできっちりと用意してくるかもしれません。

 

ただ、例年の傾向から考えると・・・

 

(1)Ino

柳瀬マサキ(Vocal)

2018・2019から引き続き、ボーカルユニットとして挑戦します。

↑ BOFXV "カラッポ・ノンフィクション feat. 柳瀬マサキ"

語り口調のように寄り添い、サビでは凛として力強い歌声が強みの柳瀬マサキさん。Inoさんの生み出すキャッチ―なサビとは相性が抜群です。

 

(2)O-SE

→?(全く見当がつきません・・・)

 

(3)eicateve

→?(全く見当がつきません・・・)

 

(4)mommy

mommyの友人(BGA)

mommyの友人さんとは、BOFシリーズで2014以降ずっとmommyさんのBGAを担当されている方です。美しい女性のイラストに定評ありですが動画師としても腕が高く、今年の作風は不明です。

↑ BOFXV "Shamshir -rough Pt.2-"

 

◆ 順位予想

最後に順位予想です。

(予想)(63.1+57.4+62.5+62.3)/4 = 61.3

(MAX)(70.6+61.9+84.4+65.1)/4 = 70.5

(MIN)(57.4+43.9+55.6+57.2)/4 = 53.5

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昨年同様、今年もTOP5以上で争いを広げるチームとなるでしょう。

pop godsは昨年の実績があるだけでなく、個人作家単位で注目されることも多いチームです。もはや「BOFでは定番」となった作家も多く抱えており、多くの方に作品をプレイしてもらえるのは大きなアドバンテージとなります。「迷ったらpop gods」なんてことわざもあるとかないとか・・(今作りました)

 

このチームの強さは「ゆるぎない実力」、「高い音楽性」にあります。

”作家がインプレすることが多い”現代のBMSイベントでは、作家から見てレジェンドなpop godsチームは高得点を多く獲得できること請け合いです。そして、実力が高いからこそできる「どんなジャンルでも迷わず出せる」という強み。ありがちなジャンルではなく、独自性を追求し、オンリーワンのジャンルで誰よりも目立つことも容易いです。BMS動画・譜面・音楽の3要素で成り立つ「音楽ゲーム」ですが、やはり音楽の比重が強いのも事実であり、その音楽を抑えたpop godsチームが強いのは必然と言えます。BMS経験も深く、譜面や音切りについて熟知しているのもまた絶大な安心感が寄せられる秘訣です。

 

そんなチームですが、やや気になる点は2つ。

1つ目はチームの映像担当が未だ判明していないこと(昨年のチーム登録でもBMS作家の名前しか載っておりませんでしたが、昨年は全員BGAを揃えておりました)。過去の実績から動画師にコンタクトを取るのはそんなに難しくはないとは思いますが、まだ判明していない以上は悪い意味での「もしかしたら」も無いとは言えません。

 

2つ目はO-SEさんの作風納期です。O-SEさんはBOFU2015に出場予定でしたが、作っていた楽曲が締切に間に合わずに過去作品リメイクでしのいだという前科があります。

もともと特異的な作風であり、制作でも難産気味のO-SEさん。過去にも自身の楽曲制作が遅れた故にBGA制作予定が反故になったという前例を告白しております。

今年はO-SE名義・usomitaina twins名義のどちらで挑むかは読めませんが、まずは作品が締切に間に合う事を・・・切に願っております。

 

以上より、私のこのチームの順位予想は「全てが揃えば優勝候補」揃わなくてもチーム戦上位10%は堅いとさせていただきます。

職人としての色が強く、オンリーワンな道を進むこのチームで順位の話なんて野暮かもしれませんが、私はこのチームがもっと多くの方に注目していただけたら嬉しいです。経歴を見ればわかりますが、毎年こうして新作を遊べるのも奇跡と呼べるほどのgods集団ですよ・・・!

 

今年はメンバーの皆さんにとって、さらなるpop(爆発・はじけ)な年となることを祈ります。

 

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